貴重資料|欧文地図

Ciampagu《日本図》

ベネデット・ボルドーネ 制作
(地図帳「世界島嶼誌」所収)
1528年 ヴェネツィア刊、紙本木版 1枚刷り

ヴェネツィアで活躍した地図製作者ボルドーネ著作の地図帳に収められた日本図。マルコ・ポーロが伝え、15世紀末以来の地球儀にも描かれた縦長の日本(Ciampagu チャンパグ)地図の形態を踏襲している。西欧出版物の中で、日本を単独の島国として初めて描いた地図。
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Iaponiae Insulae《日本諸島図》

ルイス・テイシェイラ/アブラハム・オルテリウス 制作
(地図帳「世界の劇場」第6巻所収)
1595年 アントウェルペン刊(増補版)、紙本銅版筆彩 1枚刷り

ポルトガル人地図製作者ルイス・テイシェイラが作成(?)した日本図をオランダ人オルテリウスが入手し、ヨーロッパで最初の近代的地図帳「世界の舞台」に収めた日本地図の決定版。ヨーロッパの市販地図に描かれた単独の日本地図としては最古のもの。出版当時のヨーロッパ人による日本・極東アジア周辺の地形認識が窺える他、ヨーロッパ人の関心に基づいた「Argenti fodina(銀山)」(石見銀山)などの情報も特記されている。
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Asia ex magna orbis terre《アジア図》

ゲラルドゥス・メルカトル 制作
(地図帳「世界地図帳」第1巻所収)
1600年頃刊、紙本銅版筆彩 1枚刷り

「メルカトル図法」で知られるフランドル人地図製作者メルカトルの遺作「世界地図帳」第1巻(1585年初版)所収のアジア地図。おたまじゃくし型の日本(Iapan)には、ザビエルの書簡などの情報に依拠したと思われるミヤコ(Miaco)や坂東(Bandu)、山口(Amaguco)、鹿児島(Cangoxima)などの各地の地名が記されている。オルテリウスの日本図と同様、西欧世界で広く流布した。
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その他

・《アジア図(Asia)》1550年頃、セバスティアン・ミュンスター作(JL-MAP-1550-KB1-1
・《日本図(Iaponiae)》1630年頃刊、ヘンリクス ・ ホンディウス作(JL-MAP-1630-KB2-9
・《シナ帝国新図(Imperii Sinarum Nova Descriptio)》
 1655年アムステルダム刊、マルティノ・マルティーニ神父 作(JL-MAP-1655-KB1
・《アジア図(Carte d’Asie, dressée pour l’Usage du Roy)》
 1723年パリ刊、ギヨーム・ドゥリル作(JL-MAP-1723-KB1-37) など